LECTURE 15

ゲームデッサンの可能性

効率予測モデルによってゲームには現実世界と多くの共通点と相違点があることがわかりました。本章では特にゲーム制作現場において、現実世界を観察してゲームを作る「ゲームデッサン」という概念について紹介します。また人が人を呼ぶためのデザイン「4eyesインターフェース」について解説します。

現実世界を観察してゲームを作る必要性

これまで、「なぜ人間がゲームを楽しむことができるのか?」という命題について、記号論や拡張身体などのフレームワークをもとに、仮想世界と現実世界との比較について考察し、効率予測やルド及びナレームという理論に到達するまでを紹介してきました。

では、これらを活用して、如何にゲームデザインをするのでしょうか?いかにして現実世界を観察するべきかについてここでは言及します。

模倣と再編集で作れてしまうゲームデザイン

ここでは、実際、如何すればゲームが簡単に”別のゲーム”になってしまうかを体験してもらうために、以下のゲームの企画を見てもらいましょう。

これは、「政治家のゲーム」です。

1) プレイヤーはマニュフェストを発言し、それが有権者に届けば、票数が増えます。
2) 中には有力な有権者が献金をしてくれる場合があります。
3) 献金をためると、そのお金を使って選挙活動の選択を増やせます。
4) 今回は自分と同じマニュフェストを伝える、秘書を雇うことにしました。

この「政治家ゲーム」ですが、実は別のゲームデザインをそのまま踏襲しています。わかりますか? 

これは、シューティングゲームの「グラディウス」をもとにした名前替えのゲームです。

これ以外にも、見た目だけを変えるという点で、こんなゲームの企画も考えてみました。
私が作成した「夫婦喧嘩」のゲーム企画です。

以上の例では、あえてゲームの見た目や呼び方だけを変えるだけに留めて、元となったゲームがわかるようにしています。
しかし、これにインターフェースを変えたり、音楽や背景を変えることで、元となったゲームが何か、ほとんどわからなくすることも可能なのです。

このように再編集さえすれば、ゲームのバランスに大して手を加えなくとも、プレイヤーに満足感を提供することが可能です。
なぜなら、ルドや効率予測においては、ほとんど同じ構造だからです。

このような見た目の変更を中心とした、ゲームの再編集によるゲームデザインは、ゲーム会社でも普通に行われています(元ネタがわからないように工夫されている場合が多いですが)。 

ゲームデッサンという方法

”模倣以外のゲームデザインの方法”には何があるといえるのでしょうか? 
当然ながら、それはゲーム以外のものを観察して、そこから発想を得るしかないといえます。

つまり、現実世界を観察し、抽象化してゲームを作るということです。ここでは、それを「ゲームデッサン」と定義します。

基本的には、”効率予測”を導く対象を現実世界に観察し、”ルド”として抽象化するという手法をとります。具体的には制限身体、半複雑化世界、そして新たな効率予測をいかに発見させるかといった3点に着目していきます。

①制限身体機能の抽象化
②関係や機能の抽象化
③アフォーダンス(予測)の抽象化

もちろん、この3つはそれぞれが存在するものではなく、相互に影響し合い”プレイヤーに効率予測”を促すというのはいうまでもありません。その上で、各々の項目について考察していくことにします。

ゲームデッサン第一の要素「制限された身体機能の抽象化」

まず「制限された身体機能の抽象化」についでです。これは、ゲームコントローラーなどの入力デバイスに対して、どのような機能をもりこみ、プレイヤーの「拡張された身体機能」との接点にするかという意味です。

現実世界の身体は、移動ひとつにとっても、「歩く」「走る」以外にも、「ハイハイ」「匍匐前進」「前転」「逆立ち歩」きなど、様々な移動が可能です。こうした行為すべてをコントローラに機能として割り振ることは不可能です。実際にはいくつかの機能を抽出して、割り振る必要があるでしょう。

特に「歩く」「走る」は頻出するアクションで、どのように割り当てるか? という点でさまざまな工夫が見られます(スーパーマリオブラザーズの場合は、十字キーで方向を、Bボタンを押すことでスピード増加に割り当てています)。

最近のスマートフォンといったデバイスや、Kinectなどの非接触型の入力デバイスもあります。それぞれのデバイスの特徴を踏まえながら体性感覚と近い操作に割り振ることで、より直感的な操作が可能となります。また、ここでの”制限身体”により、プレイヤーの効率予測の見つけ方も大きく影響を受けることでしょう。

ゲームデッサン第二の要素「関係や機能への抽象化」

「関係や機能への抽象化」については例としてスピードと跳躍距離の関係について注目してみましょう。速く走れば、それだけ高く、遠くまで跳躍できます。これだけを考えれば現実世界と変わりませんが、「スーパーマリオブラザーズ」では敵キャラクターの一部を「踏む」ことで、「蹴る」といったアクションも同時に発生させています。

このように、必ずしも現実世界で発生する現象に対して、1つの結果だけを導く必要はありません。たとえばテトリスを考えた場合、ブロック(テトラミノ)を一列に並べると列を消すことができます。このとき”きれいに並べたい”という効率予測は、物を”整列”することができる制限身体と、そのための世界が与えられれば、誰でも抱く事柄だといえます。しかし、きれいに並べた列だけ”消える”という現象は、本来の”整理”ではありえません。このような突飛な関係性や機能を抽象化することも、現実世界を深く観察することで可能になるでしょう。

  

ゲームデッサン第三の要素「アフォーダンス(予測)の抽象化」

「アフォーダンス(予測)の抽象化」について考えてみます。アフォーダンスを応用した遊戯には、ブランコやシーソーなどが存在します。しかし、これらにマニュアルは明示されていません。にもかかわらず、子供たちは遊具を使って遊ぶことができます。これは、遊具がその形状から、私たちの身体に対して、その使用法を自然に訴えかけてくるからだと説明できます。

同じように、ゲーム中に登場するアイテムの多くは、その使用法が予測できるような形状をしています。例として「スーパーマリオブラザーズ」で通常のジャンプでは届かないフロアがあるとします。このとき目の前にジャンプ台の形をしたアイテムが表示されていれば、多くのユーザーは「ジャンプ台の上でジャンプすれば、より高くジャンプすることができ、目的のフロアに到達できる」ことを予測できます。

人が増える仕組みを「ルド」に加えて考える。

このように、ゲームデッサンを通してプレイヤーの効率予測を導くことで、既存のゲームの再編集に留まらない、新しいゲームを作ることが可能になります。しかし実はゲームデザイナーには、もう一つ考えるべき重要な視点があります。

効率予測は、あくまで単体のプレイヤーを対象としており、その満足度を高めることを記載する記述方法でした。しかし実際にはプレイヤーの満足度だけではなく、「いかに人が増えていく仕組みになっているか?」といった点をふまえて、ルドを考える必要があります。

ゲーム制作をビジネスとして成立させるには、良質なコンテンツを作ることに加えて、いかにゲームを周囲に伝搬させていくかが重要だからです。 ここでは、一般的な口コミ効果といわれるバイラルマーケティングという概念をもとに紹介します。

バイラルマーケティングには1次と2次がある

コンテンツが伝搬していくという概念や、その仕組みは古くから議論されています。ミームではコンテンツの伝搬を「遺伝子」に例えましたが、バイラルマーケティングでは「ウイルス」に例えます。そもそも「バイラル」とは「感染的な」という意味です。企業の商品やサービスを消費者に口コミで宣伝してもらい、利用者を広げるマーケティング戦略だといえます。

バイラルマーケティングには1次的・2次的という、2つの種類が存在します。このうち2次的バイラルマーケティングとは、広告でバイラル効果を期待させるものです。先ほどのミームの議論に即して言えば、ミームを広告によって発生させている、といえます。

例としてテレビの通販番組などのように、同じ値段で2つの商品が買える、などの広告があります。一つでは微妙だと思える商品でも、同じ値段で二つ買えるとなれば、知人と一緒に代金を分担して購入してくれるかもしれません。これは商品の価値を口コミで拡散させようとしている好例です。

これに対し、1次的バイラルマーケティングとは、商品自体の価値をもって、バイラル効果を発生させるものです。ソーシャルゲームでおなじみのF2Pモデル(基本プレイ無料のアイテム課金モデル)などは、商品自体にこうした工夫が織り込まれた例でしょう。

4eyesインターフェースはゲームにおける1次的バイラルマーケティング生成の仕組み

このように、(デジタル)ゲームには他の商品には見られない、1次的バイラルマーケティングを発生させるための様々なゲームデザインが存在します。これをここでは「4eyes インターフェース」と提唱します。

4eyesインターフェースとは、コントローラを持った主たるプレイヤー(2eyes)向けのインターフェースだけではなく、後ろを歩いている人(+2eyes)に向けたインターフェースということを示しています。商業ゲーム開発を行う上では、この4eyesインターフェースの存在を意識することが非常に重要です。

現在のゲームには一度に1人、ないしは2人から多くの場合4人までしか、同時に体験できないという制限があります。オンラインゲームやソーシャルゲームにおいても、一つのデバイスやゲーム機単位で考えれば、これと同じことが言えます。そこで「プレイヤー以外の第3者」に対して、どのような形で、どのような情報を見せるのか、または見せないのかを、あらかじめ考慮しておく必要があります。

「PONG」はピンボールマシンなどと並んで、酒場の通路脇に筐体が設置されました。その結果、設置翌日に早くも開店を待つ人だかりができる店もあるなど、大きな広告効果を上げました。まさに4eyesインターフェースの好例といえます。

中期のアーケードゲーム「ドルアーガの塔」(作品ファイル1)では、逆にプレイヤーの「情報を見せない」ための工夫がミームの発生を促しました。本作ではゲーム内で一定のアクションを行うと、ゲームを攻略する上で有利になる隠しアイテムの存在が、ゲームの攻略に不可欠でした。

一方で当時のゲームセンターではハイスコアを競うプレイスタイルが主流でした。そのためゲーマーの中には自分で発見した攻略方法を他人に知らせないようにするため、段ボールで画面の周りに壁を作ってプレイする光景が見られました。この異様とも言えるプレイスタイルが評判を呼び、ゲームがヒットする遠因となったのです。

もっとも、ゲーム開発者の側には、こうしたプレイスタイルを推奨する意図はまったくありませんでした。従って、これは4eyesインターフェースが作り手の意図を超えて独自に進化した例だといえるでしょう。

アーケードゲームにみる4eyesインターフェースの進化

1990年代に社会現象化した格闘ゲームも、そのスタイルに最適化される形で、4eyesインターフェースも発展しました。

それと共に4eyesインターフェースについても、興味深い変化が見られました。同じ画面を複数のプレイヤーが注視する、「ストリートファイター」(作品ファイル2)スタイルは、1モニターを2人で注視するプレイスタイルから「ストリートファイターII」(作品ファイル3)では、二つの筐体を向かい合わせに並べる対面型対戦台へと変化したのです。

その結果、対戦台の後ろには順番待ちのために数多くのプレイヤーが並び、これが現在遊んでいるプレイヤーに対しても、単に勝つだけではなく「ギャラリー映えする」プレイを促す圧力として作用するようになりました。まさに4eyesインターフェースを意識した筐体デザインです。

【課題1】:「ダンスダンスレボリューション」(作品ファイル4)や「STARHORSE3 」(作品ファイル5)の4eyesインターフェースを考えてみよう。

家庭用ゲーム機の4eyesインターフェースとインターネットによる進化

家庭用ゲーム機でも、4eyesインターフェースのが進みました。

「テレビゲーム6&15」(作品ファイル6)の時代から家庭用ゲーム機には2つのコントローラが標準装備されていました。そのため、当初から家庭用ゲームは一人遊びではなく、お茶の間でゲーム機を囲んで、複数人で体験を共有する遊びという特性を、より強く持つことができました。「ファミリーコンピュータ」(作品ファイル7)では、「ファミリー」という用語が商品名につけられています。これは「パーソナルコンピュータ」の派生語という以上に、家庭内での4eyesインターフェースが意識されていたことが感じ取れるでしょう。

携帯ゲーム機の4eyesインターフェースとインターネットによる進化

携帯ゲーム機においても「ゲーム&ウォッチ」(作品ファイル8)のように、モバイル性とバイラル性を兼ね備えた電子ゲーム玩具も人気を集めました。これも当初から「4eyesインターフェース」を強く意識していたことが見て取れます。

「ゲームボーイ」(作品ファイル9)も同様です。特に「ポケットモンスター」(作品ファイル10)は、通信ケーブルで捕獲したポケモンを交換するという要素を導入し、大ヒットシリーズとなりました。これは友人や兄弟間で異なるゲーム体験を共有化するという行為が、当初からゲームデザインに織り込まれた好例です。

インターネット向けゲームで最適化された4eyesインターフェース

インターネットの普及とともに、そこを媒体としたゲーム向けの4eyesインターフェースデザインも生まれました。ウェブ上にマウスで線を引くと、それがソリのコースになる「Line Rider」(作品ファイル11)や、ブロックを積み上げて世界を作っていく「マインクラフト」(作品ファイル12)などが好例です。これらはプレイ動画が動画共有サイトのYoutubeなどで多数公開され、一躍大ヒットコンテンツとなりました。ユーザーの創造性を刺激する環境、すなわちゲームコンテンツと、動画共有サイトが巧みに融合して、4eyesインターフェースがデザイン段階から想定された例だといえます。

広がる4eyesインターフェース

実は、4eyesインターフェースはゲームにかかわらず、あらゆるメディア(マンガ、映画、テレビなど)に存在します。
ここでは例としてロンドンサイエンスミュージアムで行われた、ブロックを組み合わせてアーチを作る参加型インスタレーションをとりあげます。

このアーチは一人で完成させるには少々大きすぎます。またアーチの天井部分は子どもでは手が届かない高さになっています。さらに、このインスタレーションは通路という共有スペースに展示され、目立つ作りになっているのです。このことから制作者は、博物館を訪れる多くの親子連れに体験してもらうために、4eyesインターフェースを意識したインスタレーションをデザインしたことがわかるでしょう。

このように4eyesはプレイヤーだけでなく、その周囲に存在している人物も対象に何を伝達させて、何を伝達させないか規定するためのデザインです。

今回学んだこと

・ゲームデッサンは現実世界をそのまま抽象化してゲームデザインを行う上で有効な概念である。

・ゲームデッサンは①制限身体機能の抽象化②関係や機能の抽象化③アフォーダンス(予測)の抽象化に着目する。

・商業ゲーム開発においては4eyesインターフェースを生み出すルドをデザインする必要がある。

作品ファイル

ドルアーガの塔

ディベロッパー&パブリッシャー:ナムコ
ジャンル:アクション
リリース:1984年
プラットフォーム:アーケード

「ゼビウス」で知られる遠藤雅伸氏がゲームデザインした業務用ゲームの第2弾。主人公ギルを操作して、全60階からなる塔を敵を倒しながら上っていき、悪魔ドルアーガによって最上階にとらわれている巫女カイを救出することがゲームの目的。

各フロアには宝箱が隠されており、特定のアクションを行うなどすると、宝箱が出現する。中にはゲームを進める上で有利になったり、ギルをパワーアップさせるアイテムが入っている(逆に不利にするものある)。しかし、宝箱の出現方法などのヒントはゲーム中に表示されない。そのため他のプレイヤーに攻略方法を見せないように、段ボールで画面を囲ってプレイするなどの光景も見られた。

ゲームセンターという熟練プレイヤー同士のバイラルコミュニケーションの存在を前提としたゲームデザインだったため、家庭用ゲーム機には不向きな内容だった。そのため後にファミコン版などに移植されると、各フロアの宝箱の出現方法や登場キャラクターなどを解説した攻略本が各出版社から出版されるようになった。

ストリートファイター

ディベロッパー&パブリッシャー:カプコン
ジャンル:対戦格闘
リリース:1987年
プラットフォーム:アーケード

対戦格闘ゲームの先駆けで、画面上の二人のキャラクターが互いに技を出し合いながら対戦し、相手の体力ゲージを先にゼロにした方が勝ち。アップライト筐体版とテーブル筐体版があり、アップライト版では筐体に大型の圧力センサーが二基設置されていた。プレイヤーはこれを叩いてパンチ・キックの技を出し合う(圧力のかけ方で大・中・小の三種類の攻撃が出せる)。また特定のレバー操作とボタン操作を組み合わせることで、「波動拳」「昇竜拳」といったコマンド技も繰り出せる。

テーブル筐体版ではレバー+6ボタンの入力操作だったが、ボタンを押した瞬間ではなく、離した瞬間に技が出るという独特の仕様になっていた。そのため「II」では通常の操作に戻されている。 プレイヤーキャラクターはリュウ、ケンのみで、敵キャラクターは10名。ラスボスのサガットをはじめ、後のシリーズに登場するキャラクターも存在する。

ストリートファイターII

ディベロッパー&パブリッシャー:カプコン
ジャンル:対戦格闘
リリース:1991年
プラットフォーム:アーケード

独特の操作系などから小ヒットに終わった「ストリートファイター」を徹底改良したシリーズ第二弾。全世界で大ヒットを記録し、ゲームセンターで対戦台が増加。他社からもフォロワーが数多く発売され、格闘ゲームというジャンルを生み出した。またヒットにあわせて積極的なメディアミックス展開が行われ、ヒロイン的な「春麗」をはじめ、さまざまなキャラクター人気を生み出した。

基本的なゲームシステムは「ストリートファイター」と同様で、1レバー6ボタンの入力形式となっている。プレイヤーキャラクターはリュウ・ケンなど8名で、自分が選んだキャラクター以外は敵キャラクターとして登場する。さらに前作のラスボスだったサガットを含む4名の敵キャラクターが登場し、すべて倒すと操作キャラクターに固有のエンディングが流れる

ダンスダンスレボリューション

ディベロッパー&パブリッシャー:コナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)
ジャンル:音楽ゲーム
リリース:1997年
プラットフォーム:アーケード

1997年にゲームセンターに登場した音楽ゲーム「ビートマニア」を開祖とする、ビーマニシリーズ第3弾。それまでは画面を見ながら鍵盤風のスイッチを叩いてプレイするDJスタイルのゲームだったが、本作で前後左右4方向のフットスイッチを踏みながらプレイする形式となり、ダンスゲームというジャンルの草分けとなった。

ゲーム筐体には1つのモニターに左右二つのフットスイッチが取り付けられており、二人同時プレイができる。単純なルールと体全体を使うことからプレイの自由度が高く、ゲームクリアに必要なステップを刻みながら、左右のプレイヤーが入れ替わってプレイをするなど、パフォーマンスプレイと呼ばれるプレイスタイルも見られるようになった。

ゲーム内容に加えてフィットネス効果もある点が高く評価され、家庭用ゲーム機に移植されるなど、ロングランを続けている。2006年にはアメリカ・ウエストバージニア州の公立学校全てに導入されている。

STARHORSE3

ディベロッパー&パブリッシャー:セガサミー
ジャンル:メダルゲーム
リリース:2011年
プラットフォーム:業務用

セガの競馬メダルゲーム「STARHORSE」シリーズの第3弾。67インチのメインDLP×3画面に加えて、32インチのサブ液晶モニターを5画面搭載しており、さまざまな角度からレース中継が行われる。プレイヤーが座るサテライトチェアは全18脚が用意されており、それぞれに2点タッチパネルによる32インチ大型モニターが設置され、リラックスしたスタイルでゲームが楽しめる。

ゲームは競馬ゲームで、プレイヤーは馬券ゲームと育成ゲームの両方をプレイできる。馬券ゲームでは通常の競馬と同じくメダルをベットしてレースの勝敗を占い、育成ゲームでは馬主として新馬を配合し、調教・育成を行ってレースに出走させ、最強馬をめざす。

今作ではメダル投入口が存在せず、プレイにあたってメダル預け機「メダルバンク」に事前登録をすませることが必要になる。メダルは認証を行ったAimeカードで出し入れできる。バンダイナムコゲームスのバナパスポートにも対応している。

テレビゲーム6&15

ディベロッパー&パブリッシャー:任天堂
リリース:1977年

任天堂が初めてリリースした家庭用ゲーム機。マグナボックスからライセンスを取得し、三菱電機と共同開発で製造・販売された。テレビゲーム6とテレビゲーム15は電子回路などの基本部分は同じだが、6ではゲーム切り替えスイッチが9個廃止されており、コントローラのダイアルが本体に直づけであるなど、細かい相違がある。 なおゲーム内容はさまざまな「PONG」クローンが遊べるというものだった。

家庭用ゲーム機メーカーとしては後発だった任天堂は、9800円と赤字商品の「6」と、競合商品よりも価格が安く、かつ採算がとれる15000円の「15」という二種類を作成し、「6」を呼び水に「15」を主力製品とする戦略を採用した。結果的にこの戦略は的中し、「ゲーム&ウォッチ」や「ファミリーコンピュータ」に続く基礎をつくりあげた。

ファミリーコンピュータ

ディベロッパー&パブリッシャー:任天堂
リリース:1983年

任天堂が発売した家庭用ゲーム機で、日本だけでなく世界中で大ヒットし、現在まで続く家庭用ゲーム産業を創り上げた。本体上部からカセットを挿入してゲームを切り替えてプレイできる。CPUにはアップル2と同じモトローラ社の6502が使用されており、当時としては最先端のグラフィックとサウンド能力を備えていた(設計には業務用で大ヒットしていた「ドンキーコング」が移植できることが目安とされた)。また十字ボタンを搭載したコントローラを2基備えており、操作性が非常に良好だった。

1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」は社会現象となり、以後もサードパーティから「ドラゴンクエスト」シリーズをはじめ、さまざまなヒットタイトルを排出した。また海外にも「NINTENDO ENTERTAINMENT SYSTEM」(NES)の名称で輸出され、アタリの業績不振で低迷していたアメリカ市場を席巻した。

ゲーム&ウォッチ

ディベロッパー&パブリッシャー:任天堂
リリース:1980年

任天堂が発売した携帯型液晶ゲーム機。第一作「ボール」から、画面が大きくなったり、カラーになったり、二画面になったりと、さまざまなバリエーションが登場し、社会現象を巻き起こした。1983年にファミリーコンピュータが発売されると、徐々にブームは終息に向かったが、日本での発売が終了した後も海外向けに開発が続けられた。

開発を主導したのは横井軍平氏で、新幹線で出張の折にサラリーマンが電卓で遊んでいるのを見てヒントを得たと言われている。その後、電卓の液晶パネルを流用し、ワイシャツのポケットに入り、大人が手のひらで隠してプレイできる内容というコンセプトでデザインが進められた。業務用でヒットした「ドンキーコング」を移植する際に用いられた十字ボタンは、ファミコンのコントローラへと受け継がれている。またモバイル性というコンセプトは、後のゲームボーイに受け継がれた。

ゲームボーイ

ディベロッパー&パブリッシャー:任天堂
リリース:1989年

「ゲーム&ウォッチ」を生み出した横井軍平氏が開発を主導した携帯型ゲーム機。ファミコンの携帯版ではなく、ゲーム&ウォッチをベースとした、マルチカートリッジ方式の携帯ゲーム機というコンセプトでデザインされている。画面はSTN反射式モノクロ液晶(4階調)で、アルカリ乾電池で35時間連続プレイできる。また通信ケーブルを接続し、他のゲームボーイと接続して対戦プレイやデータ交換などができる。

発売当初「テトリス」がキラーソフトとなり、大ヒットを記録した。90年代中期には低迷するが、96年に「ポケットモンスター」が発売されると再ブレイク。以後さまざまなバリエーションが発売され、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDSへと繋がった。

ポケットモンスター赤・緑

ディベロッパー:ゲームフリーク
パブリッシャー:任天堂
ジャンル:RPG
リリース:1996年
プラットフォーム:ゲームボーイ

「ポケットモンスター」(ポケモン)と呼ばれる不思議な生き物が多数生息する世界で、ポケモンを捕まえてパートナーとし、互いに戦わせて優劣を競う「ポケモントレーナー」を主人公としたRPG。開発スタジオはゲームフリークで、ゲームデザイナーは田尻智氏。

通信ケーブルで2台のゲームボーイを接続し、自分が育てたポケモンを知り合いのポケモンと交換することができる点が最大の特徴。カセットも赤・緑の2バージョンがあり、それぞれ登場するポケモンが若干異なっている。

当初ゲームボーイで発売され、地味ながらロングランヒットを記録した。1997年にアニメ放映が始まると人気がブレイクし、以後さまざまなバージョンが開発されるようになり、人気は海外にも飛び火。世界中で「ポケモン」ブームを巻き起こしている。

発売当時は停滞していた携帯ゲーム機市場だが、本作で息を吹き返し、以後のゲームボーイアドバンスやニンテンドーDSのリリースにつながった。またコンソールゲームやトレーディングカードゲームなど、多数の派生商品も生み出している。

Line Rider

ディベロッパー:inXile
ジャンル:その他
リリース:2008年
プラットフォーム:ウェブ

Flashで作成された無料ゲームで、インターネットで公開されている。プレイヤーはマウスなどを用いてブラウザ上にコースを描いていく。コースが作成できたら、ソリに乗ったキャラクターをスタートさせる。ゲーム世界には引力など簡易的な物理法則が働いており、ソリはコース上を自動的に滑走していく。シンプルなゲーム内容と動画投稿サイトによる盛り上がりが組み合わさり、大きな注目を集めた。現在も数多くのプレイ動画がインターネット上で公開されている。


マインクラフト

パブリッシャー&ディベロッパー:Mojang
ジャンル:サンドボックス
リリース:2009年
プラットフォーム:PC

海外インディゲームのムーブメントを決定的にしたサンドボックス(砂漠)型ゲーム。本世界は小さなブロックの組み合わせで構成されており、プレイヤーはブロックを切り出し、組み合わせて、自由に造形物を構築できる。またプレイヤーは動植物やモンスターが生息する広大な世界の中で自由に生活でき、アイテムやブロックを組み合わせて新しいアイテムを作り出せる。いわばレゴの世界で暮らすゲームだといえる。

ゲームの目的は特に設定されていないが、多くのプレイヤーの手でさまざまな建造物が作られ、スクリーンショットやムービーがウェブ上で共有されている。PC版の売上はトータルで900万本を超え、Xbox360版の売上も500万本を超えるなど、インディゲームが商業的にも大きな成功を収めることを 証明した。